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【IT戦略】コンテンツマーケティングとは何か、その進め方は?

近年、コンテンツマーケティングという言葉を聞く機会が増えたと感じておられる方も多いのではないでしょうか。言葉は聞くけれど、SNSマーケティングと何が違うのか、どう活用すべきかピンとこないという方に向け、記事をまとめてみました。

消費者行動の変化とマーケティング

マーケティングの著書などを拝読すると、時代に応じて消費者の行動が変化していると言われています。もっとも、全ての消費者が同様の行動変化を起こす訳でもないので、変化しているというより、多彩になっていると言った方がしっくりするかと思います。

代表的な消費者行動モデル(*1)を、以下に示します。

  • AIDMA(アイドマ):店舗経営時代 1920年〜
    Attention(注意)→ Interest(興味、関心) → Desire(欲求) → Memory(記憶) → Action(行動)
  • AISAS(アイサス):インターネット販売時代 2004年〜
    Attention(注意) → Interest(興味、関心)→ Search(検索) → Action(行動) → Share(共有)
  • SIPS(シップス):SNS時代 2011年〜
    Sympathy(共感) → Identify(確認) → Participate(参加) → Share & Spread(共有・拡散)
  • DECAX(デキャックス):コンテンツマーケティング時代 2016年〜
    Discovery(発見)→ Engage(関係)→ Check(確認) → Action(行動) → eXperience(体験と共有)

(*1)消費者行動モデル:消費者が商品を知り、購入・使用し、破棄するまでの一連の行動や心理状況などを時系列に整理したもの

DECAXの特徴は、コンテンツマーケティングを軸にした、消費者側からのアクション(発見)をきっかけとするプル型の消費者行動モデルとされています。それ以前のモデルでは、企業側から消費者にアプローチを行い、気づいてもらう(注意を引く、共感してもらう)ことから始まっていたのに対し、DECAXでは消費者に発見してもらうことから始まります。

このことは、スマホが普及し消費者がインターネットを介して様々な課題解決の手段を探すようになったことと深く関係しています。次の図で示す様に、DECAXが提唱された2016年には、Googleの年間検索数は2兆回にも達しています(注:横軸が等間隔でないので、良いグラフとは言えませんがご勘弁を)。仮にインターネット人口を世界人口の半数程度(40億人程度)としてみても、一人あたり年間500回の検索を行っている計算になります。「検索」が人々の日常となった今、検索されない事業者は徐々に事業シェアを失うリスクが生じていることを認識しなければなりません。

Google年間検索数の推移(「Search Engine Land」に掲載のデータをグラフ化)

検索エンジンの進化

検索エンジンと言えばGoogleの独壇場と言って過言ではありません(YahooもGoogleのエンジンを使用しているってご存知でしょうか)。そのGoogleの使命を確認してみると「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。」と書かれています。

Googleとしては、検索結果の質が最も重要であり、ユーザーの検索意図を汲み取って最適なコンテンツ(情報)をユーザーに提供すべくアップデートを繰り返しています。以前は小手先のSEO対策(無関係の被リンクやメタタグの羅列)で検索順位を上げるといったテクニックが横行した時期もありましたが、現在は小手先のSEOはほとんど役に立ちません(いまだにこうしたテクニックでお金を取ろうとする悪質な業者がいますので騙されないようにお気をつけ下さい)。

では、いかにユーザーに「発見」してもらえるようにするかというと、「常に最新の良質なコンテンツを提供し続ける」ことが最も重要であると言われています(注:地域ビジネスの場合には別の要素が関わってきますが、ここでは触れないことにします)。これがコンテンツマーケティングが重要であると言われる理由の一つとなります。

マーケティングファネル

ファネルとは漏斗(じょうご)という意味ですが、下図に示す様に、漏斗に似た逆三角形の図を用いて消費者をふるいにかけていく様子を図式化ものをマーケティングファネルと呼びます。

マーケティングファネル

一般的に、知らない企業からいきなり高額な商品を購入したり、サービスを提供してもらうことには抵抗を感じるものです。そのため、コミュニケーションをとりながら、段階を踏むことが望ましいアプローチ方法となります。

最初はSNSに代表されるプル型メディアを用いて情報発信を行い、興味を持って頂いたユーザーに、価値のあるもの(有料コンテンツの一部など)を無料で提供します。その際に、プッシュ型メディアでの繋がりを確保するために、LINEやメルマガでの連絡先情報を収集するようにします。

次にプッシュ型メディアで情報発信を行うと同時に、フロント商品の紹介を行い取引実績を作ります。フロント商品は利益を上げることが目的ではないので、ユーザーが気軽に購入できるような価格の商品(コンテンツ)を提案します。

小額であってもフロント商品を買って頂ける顧客は、商品に強い関心を持たれた方であるため、さらに有益な情報を提供し、関係を深めていきます。

このように、良質なコンテンツはマーケティングファネルのステップを進めるための材料として活用できるということです。

コンテンツの種類

ユーザーの役に立つ情報とはいったいどのようなものか、以下に例を示します。

□ 感情に訴える(Entertain)ex.) 犬の動画、クイズ
□ 理性に訴える(Inspire)ex.) 機能比較
□ 知識を伝える(Educate)ex.) 最新技術、ノウハウ
□ 納得してもらう(Convince)ex.) 評価レポート
□ 情報を伝える(Information)ex.) ガイド、インフォグラフィック

またコンテンツの表岸方法にも様々なものがありますが、いくつか代表的なものを挙げてみましょう。

ブログ記事

ブログ記事は、ユーザーの課題に対する解決方法を詳細に記述できる優れたコンテンツです。提供方法は、自社で所有するメディアに掲載するケースと外部のサービスを利用するケースの2つに大別されます。

自社で所有するメディアの代表は自社ホームページ(企業ブログ)ですが、完全に自社でコントロールできる点が最大のメリットと言えます。ただし自社ホームページ(企業ブログ)の運営にはある程度の知識が必要となります。また検索上位にランクされるためには検索エンジンに専門性の高さを認知してもらうなど、一定の労力が必要となります。

記事を掲載できる外部のサービスには、アメブロ や はてなブログ など様々なものがあります。中でも近年注目を浴びている note は、コンテンツを有料販売できるという特徴を持っていて、ビジネスユース向きと言えます。検索エンジン頼りではなく、カテゴリの中から記事を見つけてもらえる可能性があるため、自社ホームページ(企業ブログ)に比べ、記事を見つけてもらい易いというメリットがあります。一方で、競合が多くて記事が埋もれてしまうリスクがある点などがデメリットとなります。

どちらもメリット・デメリットがありますが、両者をうまく併用するという選択肢もあります。いずれにせよ、ブログ記事は価値ある情報を無料で提供することで、発見してもらうこと(事業者を知ってもらうこと)が目的となりますが、前述の通り、LINEやメルマガなどのプッシュ型メディアに誘導するための準備(LINE友達登録・メルマガ登録)を行うこともお忘れなく。

写真・動画

写真や動画は様々なメディアで活用できるため、最大限に活用したいコンテンツです。写真はインスタグラムやFacebook、動画はYouTubeなど、プル型メディアでの活用はもちろんのこと、前述のブログ記事内に埋め込んだりアイキャッチ画像(記事タイトルと一緒に表示させ、ユーザーの目を引くための画像)などに使用するなど用途は尽きません。

インスタグラムやFacebookでは、ユーザーにとって価値あるコンテンツを提供する事で関係を深めたり、商品を発見して頂く場としての活用が期待されます。これらは「検索」を行わずにフィードに流れてくるコンテンツを流し読みするのが一般的な利用方法です。「発見」してもらうにはインパクトのある画像やタイトルなどで目を引く必要がありますが、誇大表現や盗作など信用を失う行為は慎みましょう。

動画配信プラットフォームの代表格であるYouTubeでは、検索よりも類似コンテンツを「リコメンド」によって渡り歩くユーザーの割合が高いと言われています。リコメンドで表示された際、重要な役割を担うのが「サムネイル」と呼ばれる動画の内容が一目で分かるように表現した縮小画像です。数多くの動画が並ぶ中、ユーザーに選択してもらうには、やはり目を引く画像やタイトルが重要となります。またYouTubeに登録されている動画はWeb検索でもヒットしますので、キーワードを含めた解説文を添えることも怠らないようにしましょう。

その他

その他、調査レポート・マーケットデータ・チェックリスト・手順書・雛形・レシピなど、記事に関連したコンテンツを用意し、サイトからダウンロードできるようにしたり、メールで送付したりするようにします。

これらは、マーケティングファネルのところで触れた、プル型メディアからプッシュ型メディアへの誘導を図るためのコンテンツとして使用すると効果的です(LINEに誘導など)。

また、少し手の込んだコンテンツであれば、フロント商品としてBASEで販売するなどの活用方法もあります。フロントエンド商品は優良顧客を選別することが目的であり、利益を上げることが目的ではないことをお忘れなく。

まとめ

以上、コンテンツマーケティングへの理解と進め方についてまとめてみました。実践にはそれなりの準備や工数が必要となりますのが、作成したコンテンツは資産として蓄積できるものでもあります。うまく活用して業績向上につなげていきたいものです。

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